会計事務所は「やめた方がいい」って聞きました・・・。
どんな職場か詳しく知りたいです。
今はだいぶ少なくなりましたが、確かに、ブラックな事務所がまだまだありますね。
ですが、会計事務所は、「一回就職するとメリットもたくさん!」あります。
そこで、本記事では、
- 会計事務所や税理士事務所のブラックあるある
- 会計事務所勤務のメリット
- ブラックな会計事務所に当たってしまったときの解決策
- 条件の良い会計事務所に就職する裏ワザ
を詳しく解説します。
「人がすぐ辞めてしまう・・・」と悩んでいる会計事務所も、本記事を読んで、できることから労働環境を整えれば、離職率が下がるだけでなく、優秀な人材が入ってきます。定着率の高い事務所目指してぜひ参考にしてみて下さい。
会計事務所や税理士事務所に勤めると、
- 歳をとっても仕事が見つかりやすい
- 社会的信頼性の向上
など、実はメリットも大きいんです。
会計事務所勤務のデメリットをあらかじめ理解し、その後に受け取れるメリットを最大限に活用しましょう!
- 会計事務所に勤めたいけど、どういう業界か知りたい人
- すでに会計事務所に勤めているけど続ける意味を見失っている人
- とにかくブラックすぎて心折れそうな人
- 少しでも条件の良い会計事務所に就職したい人
この記事を書いている人 -WRITER-
りん:FP(元税理士事務所勤務)
税金や社会保険などのわかりづらい内容をわかりやすく解説しています。その他、ブログ運営やペットについても発信しています。
・知識0で30歳から簿記試験勉強⇒簿記2級100点で合格
・多数の会計事務所での勤務経験あり(派遣含む)
・今は会計事務所での人脈からお仕事をもらって収入を得ています
税務を扱っているので「税理士事務所」が正しい名称ですが、会計全般も扱っていることから「会計事務所」と言う事務所も多く存在しています。
本記事では、親しみのある「会計事務所」で統一しています。
- 「会計事務所はやめたほうがいい」と言われる理由は?|人が辞めていく7つの理由
- 【実はメリットもたくさんある!】会計事務所はやめない方がいい7つの魅力
- 【それでもどうしても嫌!】会計事務所をやめたい人への解決策
- 【知っ得!】好待遇の会計事務所の探し方|未経験でも就職できる裏ワザあり!
- まとめ:「会計事務所はやめたほうがいい」は嘘|キャリアアップになるのでおすすめ
「会計事務所はやめたほうがいい」と言われる理由は?|人が辞めていく7つの理由
「会計事務所」と聞くと、良いイメージを持つ方も多いと思います。
私も最初は、「税のプロフェッショナルだし、年収も上がる!」という希望を持って転職しました。
しかし、実際はまったくの逆でした。
ある程度、続けると会計事務所勤務経験が「大きな武器」になるのですが、そこに気が付くまで、地獄の日々を味わうことも・・・。
そこで、本章では、理想と現実とのギャップを少しでも埋めるため、会計事務所のブラックあるあるを解説していきます。
- 所長がワンマン
- 事務所の人間関係が最悪
- 給料が上がらない(残業代が出ないことも)
- 忙しすぎる
- 職場環境がとにかくブラック
- 仕事が単純
- ミスが直接クライアントの損失に
まず、前置きしますが、すべての会計事務所がこんなにブラックではありません。
すべて当てはまる事務所も少ないと思います。
ですが、本章では、私がいくつか経験した事務所やそこで出会った方々から聞いた生の声をお届けします。
所長などの「雇用側」ではなく、「従業員側」の生の声なので参考になると思います。
雇用側(所長など)が本記事を見たら「イラっ」とするかもしれません。
ですが、従業員側の本音を包み隠さず語っているので、事務所改善のヒントに役立てることで、業務が円滑に進みます。
それでは、1つ1つ見ていきましょう。
「やめとけ」の理由①
所長がワンマン
どこの企業にもワンマン社長はいますが、会計事務所は特に多い気がします。
有資格者(税理士や公認会計士)が所長1人しかいないところや、外で修行せず、いきなり親の事務所を受け継いだ所長(いわゆる「2世」「3世」)に多くいる印象です。
私も何人か出会ったことがありました。ひどい人は、朝、機嫌が悪いと、1日中、所員に当たり散らしたり。
従業員も委縮してしまい、やめる人が多かったです。
万が一、そんな事務所に入所してしまい、つらい毎日を送っているようであれば、この業界の仕事が嫌になる前に辞めてしまいましょう。
税務は知識を身に付けると、必ず自分自身のキャリアになります。
変な所長が原因でそんなチャンスを手放すなんてもったいない!
ヒュープロなどの転職エージェントに依頼して仕事を探すと、きちんとした会計事務所に出会える確率がグッとあがります。
「やめとけ」の理由②
事務所の人間関係が最悪
会計事務所の仕事は専門性が必要になってくるため、その知識があるとないとでは大きな差に・・・。
その専門性を人に教える余裕がない人が多く、どうしても新人さんにはつらく当たる人が少なからずいます。
(最近は少なくなってきましたが)「人を育てる」雰囲気はあまりなく、手取り足取りと仕事を教えてくれる人は少ないでしょう。
私は幸運にも、「いろいろと教えてくれる先輩方」との出会いがありました。
そういった人に出会えるか、出会えないかで大きな差になります。
そこで、少しだけ、会計事務所で好かれる人物像をご紹介します。
人間関係をよくするコツ①
とにかく前向きに仕事をする
会計事務所での仕事は、コピー1つとっても勉強になることが多いです。
申告書のコピーも、申告書の仕組みがわかっていないと最初は戸惑います。
コピーしていると、さまざまな税務用語を目にするようになり、難しい用語にもだんだん親しみがわいてきます。
気になった用語があればネットで調べてみましょう。
前向きに仕事に取り組むと、自然といろいろと教えてくれる人が増えていくのでおすすめです。
人間関係をよくするコツ②
女性が多い職場が実は穴場
会計事務所は、所長は男で、その他は女性という職場が多いです。
そういう職場は「女性ばかりでいじめがあるのではないか」と嫌煙されがちですが、女性は本来、世話好きな方が多く、男性ばかりの事務所よりもいろいろと教えてくれておすすめです。(特に若い男性もおすすめですよ。)
私は男性よりも女性の先輩の方が親切・丁寧に教えてくれました。
人間関係をよくするコツ③
【最重要!】しきたりを重んじる姿勢を示す
会計事務所によって、事務処理のやり方が違います。
中には、「効率が悪いな・・・」と思うことも多く、ついつい効率の良いやり方を提案したくなります。
ですが、会計事務所では、「今のやり方が最善」だと思っています。
会計事務所は意外に事務処理が多く、さらにはミスが許されないことも多いので、「効率」だけを考えて工程を考えている訳ではありません。
また、処理の進捗が見えるよう、事務所独自の事務処理方法があります。
そんな中、やり方を変えられると混乱やミスの元にもなるので、決められた手順や処理を重んじます。
このような理由から、「提案」や「自分のやりやすいやり方」は極端に嫌われるので注意しましょう。
会計事務所でかわいがられ、いろいろ教えてもらううためには、「一見、無駄だな」と思うことも笑顔でやってみましょう。
ちょっと辛いですが、仕事を覚えて、あなたに「信頼」を持ってもらえるようになると、意見も聞いてもらえるようになります。
仕事の効率は悪いかもしれませんが、事務所のやり方をきちんとマスターすれば、「信頼」と「実力」が身に付きます。
「やめとけ」の理由③
給料が上がらない(残業代が出ないことも)
会計事務所の給料は少ないです。そしてなかなか上がりません。
ひどいところは残業代も出ません。
これらは労働法違反になりそうですが、実際にまかり通っている現状です。
会計の世界は、税理士資格があるとないとでは雲泥の差。
遥か昔は、会計事務員は「丁稚奉公」だったそうで、昔ながらの会計事務所はまだ、その余韻が残っているのが現状です。
今ではだいぶ改善されましたが、大手企業と比べるとかなり劣悪な環境なのは否めません。
そんな会計事務所界隈も、若い先生や営業力のある先生が所長の事務所は、給料も比較的高くなってきました。
お給料に納得いかなければ、転職も視野に入れましょう。
「やめとけ」の理由④
忙しすぎる
会計事務所は、閑散期と繁忙期の差が激しいのも特徴です。
閑散期はあくびが出るほど暇なのに対して、繁忙期(12月~3月もしくは5月)は息つく暇もないほど・・・。
ただし、会計事務所の忙しさは予定が立つことがほとんどです。
営業などの職種のように急な残業は少ないので、プライベートの予定は立てやすいです。
税理士資格試験を受ける方は、勉強との両立もできるところも多いので、面接時に確認してみましょう。
子育て中の方も時間などの待遇を優遇してくれる事務所もだんだんと増えてきました。
面接時にきちんと要望を伝え、就業条件をきちんとすり合わせしましょう!
会計事務所の仕事が未経験の人は、忙しくてもいろいろと仕事をさせてくれる事務所の方が早くキャリアが身に付きます。
「やめとけ」の理由⑤
職場環境がとにかくブラック
今までの話とちょっと重複しますが、
- 所長と上司が強い
- 給料が少ない
- 残業代がでない
- 有休が使えない
と、とにかくブラックな会計事務所もまだ存在します。
顧問先には、「従業員の職場環境の指導」をするくせに、自分の事務所はないがしろにする事務所も多くあります。
求人票に「有休あり」「残業なし(もしくは月10時間程度)」とある事務所でも、実際に入ってみると、ブラックなところもあります。
有休はあるのですが、冠婚葬祭以外取らせてもらえないなんてことも。
中には、先輩たちが誰も有休をとらないので言い出せないなんてこともありました。
有休の有無や実際に本当に使えるかなどは、正直、面接時にはなかなか判断ができません。
ただし、残業については面接時にある程度、見抜くことができます。
やり方は、面接時間をあえて就業時間外(できれば1時間後くらい)にしてみて下さい。
面接時に事務員が忙しそうに働いているようであれば、「残業は少ない」というのはあまり当てになりません。
「やめとけ」の理由⑥
仕事が単純
会計事務所は、単純な仕事や雑用も多いのが現状です。
特にまだ仕事を覚えていない時期や税務がわからい時期は、雑用ばかりになります。
長い人は1年以上も同じことしかさせてもらえないことも・・・。
ただ、これは会計という専門職である以上、受け入れなければならない試練です。
仕事ができないのにやりがいのある仕事を任せてもらえるはずはありません。
これはどこの業界でも同じですね・・・。
ただし、会計事務所での仕事では雑用の中に学べる事も多いんです。
その雑用からいち早く仕事を覚えれば、次の段階の仕事を任せられるようになります。
会計事務所の仕事はコピー1つでも仕事がわかっていないとできないものがあります。
一度受けた指示は次は指示なしでもできるというくらいになると新しい仕事を任せてもらえます。
「やめとけ」の理由⑦
ミスが直接クライアントの損失に
会計処理の間違いは経営判断を狂わせることがあります。
さらに、税金の算出を間違うと、払わなくてもいい税金をクライアントに払わせることになりかねません。
このように、ミスが直にクライアントの損実になることも会計事務所ではよくあります。
ただし、誰しもミスはします。
自分では対処できないミスも上司や所長なら解決策を持っています。
早めの報告が会計事務所やお客様の損失を最小限にとどめることに・・・。
このような理由から、自分でミスに気がついたときは、隠さず、すぐに報告しましょう。
きちんとした事務所であれば、ミスをせめず、きちんとした指導後、クライアントに対するフォローもきちんとしてくれるので安心して下さい。
【実はメリットもたくさんある!】会計事務所はやめない方がいい7つの魅力
今まで会計事務所の嫌なところばかり見てきましたが、実は、会計事務所勤務はメリットも多い職場です。
本章では、そのメリットや魅力をお伝えします。
- 経理のプロフェッショナルになれる
- 一般の経理でひっぱりだこになる(しかもお給料は高め)
- キャリアが広がる
- 社会的信頼が向上する
- あらゆる資格取得に有利
- 人脈が広がる
- 日常生活でも活用できる
1つ1つ見ていきましょう。
会計事務所勤務のメリット①
経理のプロフェッショナルになれる
企業の経理では、その会社独自の経理処理をしますが、会計事務所では、クライアントに合わせた経理処理をします。
例えば、消費税で言えば、会社では、税込み処理、税抜き処理のいずれかしか処理しませんが、会計事務所ではクライアントに合わせるので、結果、どちらの処理もできるようになります。
また、会計事務所では、業種により違う経理処理も見ることができます。
このように、会計事務所で仕事をすると、普通の企業では何社も経理を経験しないと得られない経験を1年で習得することができます。
会計事務所勤務のメリット②
一般の経理でひっぱりだこになる(しかもお給料は高め)
会計事務所に勤めると、メリット①のように経理のプロフェッショナルになれるため、結果、一般企業の経理が「即戦力」として欲しがる人材になれます。
しかも、お給料は高めで設定されることも多いです。
会計事務所を辞めると担当していたクライアントから「うちの経理をやってくれないか」なんてお声がかかることも!
会計事務所での仕事は頑張った分、キャリアになるのでおすすめですよ。
会計事務所勤務のメリット③
キャリアが広がる
税理士事務所では、税務だけでなく、社会保険事務や登記の仕事に接することも多くなります。
また、社労士や司法書士、弁護士などの「士」業の人とのやり取りもあるため、いろいろな仕事を吸収する機会が増えます。
このことから、必然的にできる仕事が増え、知らずに自分自身のキャリアになっていきます。
会計事務所勤務のメリット④
社会的信頼が向上する
「会計事務所勤務」って聞くと、「きちんとしたところに勤めているなぁ」と思いませんか?
実は、結構、世間一般的にそう思ってくれる人が多いです。
ここで私の実体験を1つ。
まだ、会計事務所に入りたての頃、クレジットカードを作ろうと銀行に行きました。
その頃のお給料は、収入月18万円。年収200万円ちょっと。
入ったばかりだし、審査で落ちるかもと思いつつチャレンジしたときのことですが、めちゃくちゃ好待遇でした。
限度額を上げてもらうのも今までと違い、すんなり通ります。
「会計事務所」の社会的信頼性のすごさを目の当たりにしました。
今まで大したキャリアがなくても「会計事務所勤務です」と言えばなんとなく「すごいね」と思われるから不思議です。
会計事務所勤務のメリット⑤
あらゆる資格取得に有利
会計事務所では、登記やお給料計算、社会保険手続きの手伝いなどもします。
そういった仕事から、登記や社会保険関係も強くなります。
また、司法書士や社会保険労務士、さらには弁護士さんともお仕事をご一緒することもあり、浅くですが、いろいろな知識が身に付きます。
特にFPや宅建士資格の受験勉強は、会計事務所での実務がとても役に立ちます。
知っていることが多いので、必然的に一般的な勉強時間よりも少ない時間で資格取得可能です。
会計事務所勤務のメリット⑥
人脈が広がる
関係性次第では、士業の先生方やクライアントの経営者などと人脈も広がります。
会計事務所を辞めるときは、お客様から「うちに来ないか」と言われることも多いです。
会計事務所勤務のメリット⑦
日常生活でも活用できる
クライアント先のトラブルや悩み、愚痴などから知識を吸収することも可能です。
保険のこと、相続のこと、事業継承のこと、兄弟トラブルなどなど、お客様を通していろいろなトラブルを見る機会があります。
若い頃はあまりないかもしれませんが、40代くらいから、自分自身の周辺にもいろいろと問題が出始めます。
そんなときに、会計事務所でクライアントの悩みを聞いていた経験から、どこに何を相談すればいいか、解決策への糸口をすぐに見つけることもできます。
保険に入る時も、一般の人よりは保険について馴染みがあり、理解も早いです。
自分や知り合いが「独立」するときも何をどうすればいいかわかりますよね。
このように、会計事務所勤務は、一般企業に勤めるよりも多くの知識を身に付けることができ、それが武器になります。
こんなにメリットのある会計事務所勤務を辞めるのはもったいない!
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転職を成功させる秘訣は、自分にあったエージェントを2つ以上登録し、選択肢を広げることです。
【それでもどうしても嫌!】会計事務所をやめたい人への解決策
今がつらくても、会計事務所で2年くらい頑張れば大きなメリットも享受できます。
それでも、「どうしても今が耐えられない!」という方向けに本章では、今までの経験を活かせる解決策をお伝えします。
- 部署を変えてもらう
- 条件のいい会計事務所に転職する
- 経理の仕事を探す
1つ1つ見ていきましょう。
解決策①
部署を変えてもらう
大きい会計事務所では、法人部門、資産税部門(相続など)、個人部門など、部署が分かれている場合があります。
どうしても今の職場環境がつらいようであれば、部署を変えてもらえないか、ダメ元で掛け合ってみましょう。
その時は、ただ単に「嫌だから」では、希望を聞いてもらえない可能性が高いです。
キチンと説明できるよう、今の仕事の耐えられないところなどを箇条書きにし、整理して提案してみて下さい。
一方で、小さい会計事務所などでは、部署などないこともほとんど。
でも、教育係みたいな上司はいると思います。
かなり言いづらいですが、上司を変えてほしい旨伝えるのもアリです。
上の方も、「これじゃあ業務が滞るな」と感じていることも多く、上司を変えられたケースも見てきたので、どうせ辞めるなら、ダメ元で提案してみるのもありでしょう。
解決策②
条件のいい会計事務所に転職する
本記事では会計事務所の嫌なところばかりお伝えしましたが、すべての会計事務所で起こることではありません。
例えば、若い所長の事務所では、「休日きちんと休んでしっかり働く」など、昔ながらの「休めない」風土を変えて、職場環境を整えてくれているところは多いです。
年配の所長の事務所では、PCが得意でない人も多く、重宝されることもあります。
大手事務所は、担当制で、やる仕事がきっちり分かれている場合が多く、ブラックになりにくくなります。(ただし、仕事が単調になり、自分自身の成長が鈍化してしまうことは否めません。)
一方で、小さい事務所では、「分業」なんて言ってられないので、1年目からいろいろと仕事を任されます。
事務所によっては、すぐにクライアントを持たされることも!
個人的には、私は小さい事務所でいろいろと経験した方が、会計事務所をやめた後、キャリアの役に立つと感じています。
このように、会計事務所により風土や考え方、職場環境、仕事の範囲が違います。
2年以上経験せずに、1ヶ所の事務所で「会計事務所はもう2度と嫌だ」となってしまっているなら、もう1度だけ会計事務所にチャレンジしてみて下さい。
びっくりするくらいキャリアが付きますよ。
会計事務所探しに便利なのが下記転職エージェントです。
【タイプ別】登録必須の転職エージェント
- 首都圏で転職活動する方(未経験OK)は、首都圏に強く好案件が多いヒュープロ
- 30代・40代の経験者でより多くの求人案件を見ていたい方は、MS-Japan
- 経理未経験や経験が少なく不安な方は、大手の転職エージェントのdoda、リクルートエージェント
2つ以上の転職エージェント利用が転職成功の秘訣です。
士業・管理部門特化の転職支援サービス「ヒュープロ」は首都圏に非常に強い転職エージェントです。
しかも未経験者も登録できるのが大きなメリットですね。
ヒュープロについては、「最速転職HUPRO(ヒュープロ)の評判まとめ|税理士事務所勤務経験者のおすすめ度は?」で詳しく記載しています。
経験者は2つの転職エージェントに登録し、選択肢を広げましょう!
解決策③
経理の仕事を探す
会計事務所で最低2年~3年働けば、経理の仕事に就きやすくなります。
しかも年収も高くなります。
実は、会計事務所勤務経験は、採用担当者にとっても「即戦力」で魅力的なんです。
経理は「AIで奪われる仕事」とされていますが、数字を読む力、節税対策のノウハウなどもまだまだ、負けません。
例えば、チャットGTPに節税対策を問い合わせてみてください。
一般的な回答しか返答がないはずです。
あなた自身に合った節税対策はかなりの情報量を打ち込む必要があります。
そもそも「税金」をわかっていない人は、どんな情報を打ち込めばいいのかもわからない人も多いでしょう。
AIもまったくの素人が扱うのと経理や税務の達人が扱うのとでは、回答の差がどうしても出てきてしまいます。
そういった意味でも、経理の本髄を知っているのはまだまだ大きな強みになります。
便利な技術も使い手の能力1つで性能がガラッと変わると言えますね。
ちょっと話がそれましたが、ごくごく小さい企業では、経理については深刻な人手不足です。
そういったところでは、50代や60代の人でも重宝されることもあります。
私の周りでも「60代で就職した」なんて人もいます。
これほど、「経理」ができるということは強みになります。
先ほどご紹介した就職エージェントでは50代までの人でも活用できるので、まずは登録し、どんな案件があるか確認してみてはいかがでしょうか?
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【知っ得!】好待遇の会計事務所の探し方|未経験でも就職できる裏ワザあり!
自分の希望にあった、なおかつ、好待遇の会計事務所に出会えれるかどうかは、実は探し方に大きく影響されます。
特に、会計事務所は事務所独特の風土や得意分野など、選ぶ事務所により、その後のキャリアが変わってきます。
会計事務所勤務経験者は、その辺の事情が分かっているので、失敗は少ないですが、初めて就職活動する人は「とりあえず就職」が目標になってしまうため失敗も多くなります。
そこで、本章では、あなたの希望にあった会計事務所の探し方の3stepを解説していきます。
- 希望条件に優先順位を付ける
- 大・中・小規模のどれに狙いを定めるか決める
- 適切な媒体を使って仕事を探す
step1と2は、ざっくり決めて、紙に書き出しておきましょう。
step3で媒体を探すときや仕事を探すとき、さらには面接時に役に立ちます。
それでは1つ1つ見ていきましょう。
好待遇の事務所の探し方
step1 希望条件に優先順位を付ける
まずは、自分の希望条件を書き出しましょう。
- 残業は少ない方がいい
- 土日祝日はきっちり休みたい
- お給料は〇〇万以上ほしい(月給もしくは年収)
など、待遇面はもちろんのこと、
- 大企業や中規模のクライアントが多い事務所がいい
- 相続案件が多い事務所がいい
- 町の会計事務所みたいな地域密着型の事務所がいい
なども考えておくと、なお良いでしょう。
実は、会計事務所にも「クライアントが医療企業(病院)中心」とか、「相続案件多数」など、特化している事務所も多くあります。
特化された会計事務所はお給料面が高い傾向にあります。
ただし、経理経験が浅い人は、あまり特化した会計事務所はおすすめしません。
理由は、2つ。
1つ目の理由は、初心者には「荷が重い」からです。
特化したクライアントが多い会計事務所では、「一般的なスキル」と「特化に基づいた知識」が必要になり、覚えることが多すぎて、パンクしてしまいます。
2つ目の理由は、クライアントが特化してしまうため、「一般的なスキル」習得が疎かになることが挙げられます。
転職時に「こんな基礎的なこともわからないの?」となってしまう人も多く見てきました。
経験者は特化した会計事務所で好待遇、さらにキャリアアップを目指す、未経験者は幅広い層のクライアントがいる事務所、もしくは、商店や町工場などがクライアントに多い事務所で基礎をきっちり磨くのがいいでしょう。
好待遇の事務所の探し方
step2 大・中・小規模のどれに狙いを定めるか決める
会計事務所にも、
- 従業員100人超規模の大手
- 20~50人規模の中堅
- 数人の小規模の事務所
と、規模はさまざまあります。
高収入や有休制度がきちんとした事務所を希望するなら、規模が大きい事務所ほど充実しています。
このように、大手は条件がいいことが挙げられますが、一方で、仕事の役割分担化が進み、キャリアアップできないというデメリットもあります。
例えば、「大手事務所で働いていた人を採用できてウハウハだったが、まったく使いものにならなかった。」なんて愚痴もお客様から聞くこともあります。
これは、大手会計事務所では、分担された仕事しかしていなかったため、一連の流れの知識が必要な一般企業や個人の会計事務所では、通用しないことが原因になります。
また、「なんでも押し付けられる小規模事務所に就職してしまい、待遇の良い大規模事務所に就職した仲間をうらやましく思っていたが、1年後、仲間はまだ見習い、自分はもう担当のクライアントもいてバリバリ働いていて、びっくりするくらいキャリアの差が出た」なんてこともあります。
事務所により体制が違うため一概には言えませんが、大きい事務所と小さい事務所の一般的なメリット・デメリットは以下のとおりです。
大手会計事務所 | 小規模会計事務所 | |
---|---|---|
メリット | ・好待遇 ・人間関係が広い |
・幅広いキャリアが身に付く |
デメリット | ・自分の担当以外の仕事が身に付かない | ・待遇は良くない ・狭い人間関係で働くことになる |
あくまで傾向なので、すべての会計事務所には当てはまりませんが、上記表を念頭に希望する事務所は実際どうなのか確認しながら職探しをするといいでしょう。
好待遇の事務所の探し方
step3 適切な媒体を使って仕事を探す
実はこのstepが一番重要です。
就職活動の入り口の選択を間違えてしまうと、その後、その間違えた選択の道を突き進むことになり、希望のゴールにたどり着けません。
希望の会計事務所に導いてくれる媒体をきちんと選びましょう。
会計事務所を探す手段として、
- ハローワーク
- 新聞折込
- 転職エージェント
などが挙げられます。
その中でも、「転職エージェント」が一番、おすすめです。
ハローワークは無料で求人が出せます。
「求人」にお金を出さない事務所は人件費もあまり捻出しません。
新聞折込は多少、お金を支払いますが、それでも5万いくかいかないかくらいではないでしょうか?
それに比べ、「転職エージェント」へは、年収の30%~40%の成功報酬を支払っています。(参考:転職エージェントの手数料と費用相場【2023年最新版】|PRONIアイミツ)
つまり、それだけ、人材にお金をかける意味を理解しているため、年収も高くなることがわかります。
さらに、転職エージェントに登録すれば、先ほどの聞きづらい確認事項(仕事分担があるか、どんな仕事をさせてもらえるか)や、年収やお休みなどの条件もエージェントがきちんと確認してくれます。
一般的に面接で聞きづらいことを代理で確認してもらえるのはすごくありがたいですよね。
さらには、会計事務所に特化した転職エージェントには、会計事務所界隈の情報も多く集まっています。
最近の求人傾向や、自分自身のキャリアアップ、要望など、相談に乗ってもらうことで、自分の理想に近い選択肢を選ぶことができます。
このように、好待遇の会計事務所を探すには、転職エージェントが一番です。
会計事務所探しに便利なのが下記転職エージェントです。
【タイプ別】登録必須の転職エージェント
- 首都圏で転職活動する方(未経験OK)は、首都圏に強く好案件が多いヒュープロ
- 30代・40代の経験者でより多くの求人案件を見ていたい方は、MS-Japan
- 経理未経験や経験が少なく不安な方は、大手の転職エージェントのdoda、リクルートエージェント
2つ以上の転職エージェント利用が転職成功の秘訣です。
【実体験】経理や会計事務所が未経験でも就職する裏ワザ
20代は、「経理経験0」でも就職の道は開けています。
ですが、30代からの未経験は、正直、厳しいと言えます。
それでも、小さい事務所は人手不足なので、「人柄」と「やる気」があれば就職できます。
30代から未経験で会計業界を目指す人は、経験者が選ばない媒体のハローワークなどで小さい事務所を攻めましょう。
そこで経験を積めば、転職時に有利になります。
そして、これは私が実際に就職した裏ワザですが、「正社員」にこだわらず、「派遣社員」から出発するのも、おすすめです。
私は実際に派遣社員から4回、正社員のお話をいただきました。
1回目は、確定申告時期に未経験で派遣され、いろいろと教えてもらいながらひたすら入力作業をしていました。
残業はあまりなく、就業時間中はひたすら入力しながらキャリアを身に付け、帰宅後は、仕事中気になった事項をネットで調べて、所得税についての知識を吸収しました。
その姿勢を認められてか、5月の法人申告まで派遣期間が延長されました。
その時もひたすら入力でしたが、法人決算の勉強を家でもくもくと続けていました。
そんな中、正社員のお誘いがありました。すごくうれしかったです。
ですが、この時は、場所が遠いこと、所長とその家族だけのごくごく小さな事務所で法人のクライアントが少なかったため、お断りしました。
2回目も確定申告時期に短期のお仕事をしました。
就職活動中もいろいろと勉強していたため、知識もかなり付いており、確定申告書作成補助のお仕事をいろいろとやらせていただきました。
この時も、法人決算まで派遣期間が延長され、その後、正社員になりました。
3回目も同じ流れでした。
1つ違うのは、従業員規模数百人の超大手に派遣されたということ。
普通なら見れない超大手の会計事務所を垣間見ることができました。
この時は、さすがに正社員のお誘いはなかったですが、パート勤務のお誘いがありました。
ですが、仕事がかなり分担化され、キャリアにならないと判断し、お断りしました。
4回目も出会いは確定申告時期で、法人決算までお仕事し、その後、正社員になりました。
4回目は、会社を退職した後も度々お声がかかり、今では、お仕事を受託して収入の一部を得ることができています。
すべての会社で、派遣会社に追加の紹介料を払ってまで正社員に迎えてくれました。
つまり、こちらから就職活動をしなくても仕事が舞い込んでくる状態です。
このように、初心者や30代後半~40代までであれば、派遣から正社員になる道が早くて確実です。
派遣会社を通さず正社員になるよう言ってくる会計事務所は、入所後、大事にされない可能性があるのでくれぐれも慎重に・・・。
まとめ:「会計事務所はやめたほうがいい」は嘘|キャリアアップになるのでおすすめ
会計事務所は辞めていく人が多く、退職した人から「会計事務所はやめたほうがいい」とよく言われます。
- 所長がワンマン
- 事務所の人間関係が最悪
- 給料が上がらない(残業代が出ないことも)
- 忙しすぎる
- 職場環境がとにかくブラック
- 仕事が単純
- ミスが直接クライアントの損失に
もちろん、一部、ブラックのところもありますが、実は、会計事務所はキャリアアップへの近道です。
そして、税理士補助は税理士を目指していなくても歓迎される職種です。
【関連記事】税理士補助は税理士を目指さないと採用されない?|仕事内容やメリット・デメリットも経験者が解説!
2年ほど目的意識をもって勤務すれば、かなり力がつきます。
- 経理のプロフェッショナルになれる
- 一般の経理でひっぱりだこになる(しかもお給料は高め)
- キャリアが広がる
- 社会的信頼が向上する
- あらゆる資格取得に有利
- 人脈が広がる
- 日常生活でも活用できる
この他にも、会計事務所では、営業などのようなノルマもないので、売上至上主義に疲れ切った人にもおすすめです。
これから会計事務所をめざそうという人はもちろん、すでに会計事務所に勤めているけど、明るい未来が想像できないという人は、せめて2年、会計事務所で学べることは学びましょう。
特に、「税理士補助」に向いている人はたった2年でぐんっと伸びます。
【関連記事】税理士補助に向いてる人の特徴は?|「自分は向いていない」と後悔する前に確認すること
たった2年で、その後の仕事の選択肢が増えます。
私は、簿記知識0から簿記2級を取得し、その後、会計事務所を2年経験しただけで、辞めるときには、クライアントからお声がかかりました。
10年後にはフリーで仕事ができるようになりました。(このブログもこの頃の経験を活かして運用しています。)
資格では、FP資格を取りました。
FP受験には、金融資産運用、不動産、ライフプランニングと資金計画、リスク管理、タックスプランニング、相続・事業承継の6科目を学習します。
その内、税理士事務所経験があったため、タックスプランニングと相続・事業承継はほとんど勉強せず受かりました。
また、不動産やライフプランニングと資金計画、リスク管理も税理士事務所で社会保険事務や不動産業務をしているクライアントの仕事で、ある程度、用語を知っていることもあり、比較的勉強時間が少なく合格できたと思います。
FPだけでなく、宅建士や社会保険労務士資格も、会計事務所経験があると、専門用語をある程度理解できる分、他の受験者より有利に働くでしょう。
このように、会計事務所勤務経験は、将来に渡り、資産になります。
とは言え、「今がつらくてすぐにでも辞めたい」と追い込まれている人もいると思います。
そんな方は、下記解決策でぜひ、環境を変えてみて下さい。
- 部署を変えてもらう
- 条件のいい会計事務所に転職する
- 経理の仕事を探す
ヒュープロ | MS-Japan | doda | リクルートエージェント | |
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種別 | 特化型(士業・経理) | 特化型(士業・経理) | 総合型 | 総合型 |
求人数 | 9000件以上 | 3,000件以上(会計事務所1,200件以上) | 経理求人10,804件 (会計事務所は1,850件) (2023年8.21現在) |
公開:4,900件 非公開:4,300件 いずれも「経理・会計」求人(2023.8.21現在) |
対応エリア | 全国(都市部に強い) | 全国 | 全国 | 全国 |
利用料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
対象年齢 | 20代~50代 | 20代~50代 | 20代~50代 | 20代~50代 |
未経験応募 | 可 | 不可 | 可 | 可 |
経理求人 | あり | あり | あり | あり |
特徴 | ・会計事務所の求人数NO.1 ・レスポンスが早い |
・32年の老舗 ・30代40代の転職率ダントツ |
・経理や会計事務所未経験者におすすめ ・非公開求人多数 ・おすすめ無料診断あり(年収査定など) |
・経理や会計事務所未経験者におすすめ ・転職支援実績NO.1 ・地方の求人も多数 |
特におすすめの人 | 都市部で転職希望の経験者及び未経験者 | 地方に転職希望の経験者 | 求人数の多さを重視したい人 | 求人数の多さを重視したい人 |
公式HP | ヒュープロ | MS-Japan | doda | リクルートエージェント |
※特記事項を赤字で表記しています。
転職を成功させる秘訣は、自分にあったエージェントを2つ以上登録し、選択肢を広げることです。