2022年10月28日2時30分、私の最愛の猫が亡くなりました。
初めて家族になった猫ちゃんで、亡くなってもどうしても手元に置いておきたくて、49日を過ぎても納骨せず、「手元供養」という形を取りました。
ところが、ネットで調べると、
との衝撃の事実が・・・。
それからは、ネットでいろいろと調べました。
本記事では、同じような悩みを抱えている方に、ネットで調べた諸説や実際にカビ対策をした体験談を記載しました。
この記事を書いている人 -WRITER-

そもそもペットの遺骨にカビ対策が必要なのか?
そもそも自宅での手元供養に、ペットの遺骨へのカビ対策は必要なのでしょうか?
いろいろとネットで調べた結論は、
どちらとも言えない
でした。
ペットのご遺骨にカビが生えるって本当?手元供養時の骨壷の保管方法|ペトリィ 小さな家族のセレモニーの記事では、
ご遺骨は高温で焼いているため無菌状態です。この状態でカビが生えることはとても稀と言えます。 ただし、絶対に生えないとは言い切れないため、対策は必要です。
と「カビが生えることは稀」となっていました。
対策としては、
骨壺の湿気対策で一番おすすめなのは、骨壺を木箱に入れて開けないことと、保管場所に気を付けることです。
とのこと。
骨壺と蓋はテープで密閉する必要があるとも記載されていました。
これで、カビ対策ができるそうです。
別の記事、ペットのご遺骨にカビが生えた際の対処法|カビを防ぐ3箇条 - KOBOLaboの記事でも「カビは生えにくい」とのことでした。
一方で、「絶対にカビは生えない」とは言い切っている記事はありませんでした。
また、手元供養にしているペットの遺骨の手入れ方法。カビが生えやすいって本当?|永代供養ナビの記事では、「カビは生える」とのこと。
かなり詳しく、カビ対策が記載されています。(本記事もこの記事を元にカビ対策をしています。)
カビの生えてしまう原因は以下のとおりです。
- じめじめした場所で保管する
- 温度差があるところで保管する(結露が原因になる)
- 遺骨に異物が入っている
- 骨壺を開閉すると異物や細菌が入ってしまう
- 遺骨を素手で触ってしまう
じめじめした湿気のある所や、温度差により結露が発生するところは、菌が増殖しやすい環境になります。
遺骨は本来、高温で焼かれているため、火葬した直後には菌は存在しませんが、遺骨に異物が入っている場合や骨壺を開けた際に菌が混入する恐れがあります。
また、手には常在菌やカビの栄養源になる皮脂がついているので、素手で遺骨を触ってしまった場合、カビの発生リスクがグッと上がります。
カビ対策の注意点
カビ対策が必要かどうかは、いろいろな意見がありました。
「木箱に入れ、風通しのいい場所に保管しておけばOK」との記載もありました。
ですが、「絶対に生えない」と言い切っている記事はなかったため、私はより完璧なカビ対策をすることにしました。
いろいろと調べていると、前もって準備することや注意点があったので、本章では、カビ対策をするときに気をつけるべきことを実際にカビ対策を行う工程で順を追ってお伝えします。
完璧なカビ対策には「火葬前」からの準備が必要
高熱で火葬されると、カビや菌は死滅してしまいます。
ですが、空気や手やその他のものに触れると、菌が付着します。
骨壺は、本体の上に蓋が乗っかているだけなので、湿気が入り込みやすい状態に・・・。
また、家の中でも結露が発生するように、温度差が起こる保管場所に骨壺を保管すると家の中同様、結露が発生し、その湿気がカビの栄養源になるとのことでした。
このことからも、
火葬後すぐに密閉
が一番の対策です。
分骨を考えている場合は、できる限り、火葬直後にするようにしましょう。
また、ペットの遺骨カビ対策グッツなどが売られいます。(詳細は次章の「体験談」でお伝えします。)
こういったものを利用する場合も、火葬前に用意しましょう。
できれば梅雨の前、もしくは晴れた日に
カビ対策は火葬直後が最高のタイミングでしたが、私は「遺骨にカビが生える」可能性を全く考えておらず、なんの対策もせずに8ヶ月が過ぎてしまいました。
本記事を読まれている方もこういった方の方が多いと思います。
もし、カビ対策が気になるようであれば、すぐに対策することをおすすめします。
ですが、
湿気のある日は避ける
ことをおすすめします。
骨壺を開けると湿気が混入してしまうので、梅雨の時期や雨の日など、湿気が多い日は避けた方がいいでしょう。
私は梅雨直前に行うことができました。
梅雨直前でも雨が多かったので心配したのですが、運よく、2日ほど晴れたので、1日目は乾燥の為、風通しの良いところに骨壺を移し、2日の晴れの日にカビ対策を実施しました。
遺骨は素手で触らない
これは必ずしておきたい対策です。
手には菌がいっぱいです。皮脂もあります。
いくら事前に手洗いしても100%の菌は落ちません。
なので、
新品の手袋を必ず用意!
しましょう。
私は、手術用の手袋を購入し作業しましたが、100円ショップで売っている40枚入り100円とか100枚入り100円のビニール手袋でもいいと思います。
乾燥剤(シリカゲル)は適切なものを使おう!
乾燥剤(シリカゲル)は一般にA型と B型があります。
A型は密閉状態の環境において吸湿のみを継続的に行います。
一方、B型は高い吸湿性を発揮しますが、放出も行ない、適切な湿度を保つ必要があるときに使用します。
遺骨をカビから守るには、湿気は大敵!
なので、
遺骨の除湿対策には、吸湿のみの乾燥剤A型を!
使いましょう。
【体験談】私が実際に行ったカビ対策の一部始終
本章では、私がネットで調べた経緯や実際にカビ対策した体験を記載しました。
業者にカビ対策を依頼
いろいろと調べた結果、万全を期すため業者に依頼しようと思いました。
そこで、信頼でき、立ち合いできる業者を探しました。
その業者がペット粉骨【安くて安心】動物愛護家よる丁寧な粉骨6,000円~ - まごころ粉骨®です。
こちらは、主に「人」の粉骨や散骨をされている業者さんですが、「ペット」も対応しているようでした。
そして、なんといっても「立ち合い可」なのが魅力!(もちろん「郵送」でも対応してくれます。)
流れは、
粉骨 ⇒ UV滅菌 ⇒ 真空パック ⇒ 桐の箱へ
と、「立ち合いOK」で「UV滅菌」⇒「真空パック」で菌の増殖の対策が万全でとても魅力的でした。
私の当初の予定は、「真空パック」した後、骨壺に保存すること。
これで、万が一、大きな地震が来て骨壺が割れてしまっても、遺骨が飛散する心配はないと、もう「ここしかない!」と思いました。
しかし、1つ気がかりなのが、猫の遺骨はもう粉骨済みということ。
(料金は同じでいいので)ぜひ対応してもらえなか早速、メールで問い合わせました。
HPで、「お問い合わせへの回答は1日以内にする」と記載されていたとおり、半日で返信いただけました。
↓

粉骨済みと言うことでやんわり断られました(;´Д`)
ちなみに「人」の場合は粉骨済みでも5,000円引きで対応してくれるようです。(HPより)
自分でカビ対策をすることに・・・
メールでやんわり断られてしまったので、自分でカビ対策をすることにしました。
どうやればいいのかいろいろと調べていたら、「カビ対策キッド」があるじゃないですか!
飛びつきました。
その名も「つぼピタ!」
こちらのサイトで、1,100円(送料+198円)で買えますが、楽天やヤフーショッピングでも同じ値段で買えてポイントも付くのでおすすめです。(注意!アマゾンでは売っていません。)
早速、注文してみました
注文時はヤフーショッピングが少し安くなっていたので、ヤフーショッピングで購入しました。

土曜日の午前1時前に注文して、ネコポス(ヤマト運輸)で日曜日の午前に到着しました。
口コミでも「すぐに届いて火葬に間に合った」と高評価でしたが、本当にすぐに届きました。
届いた「つぼピタ」の開封|内容物の紹介


届いたのはペラペラの紙だったので少し不安でしたが、中はビニールで梱包されていてきちんとしていました。
カビ対策キッドの他に手紙が入っていてほっこりとした気分になりました。
ペットの遺骨カビ対策キッド「つぼピタ」の中身は、
- 抗菌・防カビシート
- 除菌・消臭剤
- 除湿剤(シリカゲル)
- つぼピタシール
です。
遺骨を手で触ってはいけないことを考えると、手袋もほしいところですが残念ながら入っていませんでした。
私はより完璧を目指すため、手術用手袋も購入しました。
猫の遺骨のカビ対策実施!
「つぼピタ」を開封し、手袋を用意したら早速作業にとりかかりました。
作業中にカビの菌が入らないよう、とにかく素早く作業することを心がけました。
さらに完璧にするため飛沫が飛ばないようにマスクを着用。
準備は完璧です!
そして早速、骨壺を開けました。
粉骨された部分は気分を悪くされる方もいると思うので加工してありますが、青みががった灰色でとてもきれいでした。
亡くなった猫を身近に感じることができた一方、もう見ることができない(カビ対策の為)寂しさもこみ上げてきました。
何度も開け閉めするのはあまりよくないので、分骨や遺骨ホルダーに少し移したい人はここで分骨することをおすすめします。

中央のホルダーは火葬時に業者からプレゼントされたホルダーで、左右のものは自分で購入しました。いづれも見えるものにしました。
私は火葬時に遺骨を真ん中のホルダーへ、そして遺毛を左右のホルダーへ保存しました。
まだ遺骨ホルダーに入れていなく、いずれはホルダーに入れて肌身離さず持ち歩きたい人は、この機会に移動しておきましょう。
まずは、上記写真の①抗菌・防カビシートを中に入れます。
カビは下から発生する習性があるので、骨壺の一番下に敷いてその上に遺骨を置くのが正解ですが、私はすでに粉骨済みで一番下に敷くには粉骨した遺骨をすべて取り出す必要性が出てきてしまいます。
骨壺から遺骨を出せば、菌やばい菌に触れる機会も多いと考え、私は粉骨された遺骨の上に①の抗菌・防カビシートをのせました。
口コミにも、もうすでに骨壺に遺骨が入ってしまっている場合は、遺骨の上に置いている方が多かったです。
火葬までに防カビ対策できる方は、骨壺の下に①の抗菌・防カビシートを必ず敷きましょう。
①の抗菌・防カビシートを敷いたら、次は遺骨、その上に②の除菌・消臭剤を袋から取り出し置きます。
私はすでに骨壺に遺骨が入っている状態なので、②の除菌・消臭剤を挟んだ①の抗菌・防カビシートを遺骨の上に置きました。
そして最後に③除湿剤(シリカゲル)を置き蓋をします。
急いでいたので写真がぶれましたが、こんな状態になりました。
「キツそうでかわいそう」なんて思いながらも、「カビに浸食されたらもっとかわいそう」という気持ちが勝って、名残惜しいですが蓋を閉めました。
最後は、つぼピタシールです。
ここできちんと蓋と本体に隙間を作らないようにシールを貼らないと台無しなので、なんども下記動画を見てイメージトレーニングして実行しました。
思っていたよりも簡単に密封することができました。
このシールはテープ同士がくっついて貼られている状態になるので、本体や蓋にはシール跡が付かないそうです。
一度使うと病みつきになるくらい簡単で便利です。
こういうシールはホームセンターなどでも売っているのでしょうか?
あるととても便利に思いました。
ここまでできたらもう終わりなのですが、私は地震対策に、お皿などに使う緩衝材を骨壺に巻いてから骨壺カバーの中に入れました。
最後は骨壺カバーの紐を結びますが、必ず「縦結び」にしましょう。
「縦結び」は今の世界と死の世界を分ける意味があるそうです。
まとめ:ペットの死後の選択は後悔しないようにできる限りの対策をしよう!
ペットの死後、土葬するか、もしくは火葬した場合は、遺骨を納骨するのか手元に置いておくのか、散骨するのか、選択肢は多種多様です。
「手元に置いておくと成仏できないのではないか」などと不安に思われるかもしれませんが、一番の供養は「いい思い出にしてあげること」だと思います。
私は遺骨を手元に置くことで飼い主の心の安定が図れるのであれば、ペットも安心して成仏できると考えています。
実は、もう1匹飼っていた黒猫は交通事故で急に亡くなってしまいました。
本当に急で、悲しみのあまり火葬の手配を親族に任せてしまい、火葬も遺骨も業者任せになってしまいました。
その結果、遺骨どころか遺毛も手元に残すことができませんでした。
すぐに、自分で行動しなかった後悔の念で、重度のペットロスになりました。
そんな中、2ヶ月を過ぎた頃、今回亡くなったキジトラ猫が3日も家出しました。
探しても探しても見つからず、3日目の朝の4時に「もうだめだ。ペット探偵を雇おう」と決心し、ネットで検索していたところ、6時頃帰ってきてくれました。
家族みんなに「きっと自分の存在をアピールしたかったんだろう」と言われました。
そんなキジトラ猫も病に倒れましたが、黒猫との急な別れで落ちこんだ飼い主がまた重度のペットロスにならないよう、整理がつくまで闘病生活を頑張ってくれたのだと思います。
そんなキジトラ猫を身近に感じるためにも私は自宅供養を選択しました。
カビ対策も諸説ある中、私は今回ご紹介した方法を取りました。
本記事は、私と同じく自宅供養を選択した方が、カビ対策をどうとらえ、どういう選択をするか考える一助となれば幸いです。
亡くなったペットを「いい思い出」にしてあげることが、ペットがもっとも喜ぶ方法だと思います。