医療費控除の対象になるのって、病院の診察代や入院費だけ?
駐車代とかも医療費控除になる?
今日はそんなお悩みを解決します。
- 確定申告で医療費控除(原則)の対象となるものの例
- 確定申告で医療費控除(原則)の対象にならないものの例
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医療費控除の概要
医療費控除とは、毎年2月中旬~3月中旬に行われる所得税の確定申告で適用できる「所得控除」です。
詳しい概要や計算方法については、こちらの記事「【医療費控除】いくらからでいくら戻るの?計算方法をわかりやすく解説 - ぼく達の飼い主の【ポジティぶろぐ】」でご確認下さい。
医療費控除には、原則と特例の2つの方法があり、どちらか選択して申告することとなっています。
この記事では、原則について、「申告できるもの」「できないもの」をわかりやすく説明します。
(特例については後日記事にします。)
ただし、細かくみると大変なことになるので、この記事では、主なものや気になるもの、間違いが多いものに絞って記載していきたいと思います。
もし、細かく提示されたものが見たいということであれば、後ほどご紹介する書籍をおすすめします。
医療費控除として申告した領収書や明細書は、5年間保存し、税務署から開示請求があったら、開示しなければなりません。
申告が終わっても捨てずに、キチンとわかる場所に保管しておきましょう。
医療費控除となるもの(原則)
医療費控除の申告には、原則と特例との2つの方法から選択することになります。
この記事では、原則の方法を見ていきましょう。
原則の方法では、わかりやすいように次のシチュレーションで分けて説明していきたいと思います。
- 病院編
- 交通費編
- 市販薬編
- その他
それでは病院編から順に見ていきましょう。
大前提として、申告の対象の年中に支払ったものに限ります。(12月31日現在、未払や翌年1月に支払ったものは、翌年の医療費控除の対象となります。)
病院編
医療費控除となるもの
診察代、治療代、入院費、入院中の病院から出る食事代、歯科治療(入れ歯の購入代含む)、インプラント診療(自由診療でもOK)、おむつ代(「おむつ使用証明書」が別途必要)、レーシックや白内障の治療代、医療上の歯科矯正(美容の目的の歯科矯正はNG)、人工授精にかかった費用など
歯科治療は意外と医療費控除になりますので、忘れずに申告しましょう。
医療費控除とならないもの
入院中の冷蔵庫などの使用料、入院中のクリーニング代、インフルエンザ予防接種代、健康診断代(但し、健康診断の結果重大な疾病が見つかり、引き続き治療を受ける場合はOK)、個室に入った場合の差額ベッド代(但し、病状により個室に入らざるを得ない場合はOK)、診断書の作成費用、歯科ローンの金利手数料など
交通費編
医療費控除となるもの
電車代(付き添いの人の分もOK)、医師の送迎費、歩行不可能なケガをしている場合や緊急の場合のタクシー代など
お子さんや1人で病院には行けない方の付き添いの方の電車代も医療費控除の対象になりますので忘れずに申告しましょう。
電車代は、「片道×2×人数」を病院の領収書の裏に明記しておくことをおすすめします。
医療費控除とならないもの
ガソリン代、高速代、駐車場代、お見舞いや入院している人(子供など)の世話のための交通費など
市販薬編
医療費控除となるもの
医薬品に該当するもの、医師の処方した漢方薬、絆創膏、湿布薬など
「第〇種医薬品」の表示があれば医薬品にほぼ該当します。
医療費控除とならないもの
医薬品に該当しないもの、栄養ドリンク、健康増進のために買ったビタミン剤、マスク代など。
医薬品になるかならないかの線引きは、「病気やケガの治療」なのか「予防」なのかになります。
いくら新型コロナ対策とはいえ、「予防」に該当する場合は、医療費控除の対象にはなりませんので注意して下さい。(今後、法律が変わるかもしれませんが・・・。)
その他編
医療費控除となるもの
介護予防通所リハビリテーション、介護老人保健施設、カイロプラクティック代(医師または柔道整復師等から受けるもののみ)、白内障などの治療用メガネなど
医療費控除とならないもの
居宅介護支援の居宅サービスなど、腰痛などの治療のために購入した機器など、メガネやコンタクトレンズ(近視・遠視)、在宅療養のための病人用ベットの代金、補聴器代(補聴器が診療等のために直接必要である旨を証明している場合はOK)など
まとめ:意外に医療費控除になるものがあるので、少しでも悩んだら調べよう!
この記事では、代表的な医療費控除の事例や、間違いやすい事例を列挙しましたが、医療費控除になるものは他にもあります。
知らずに「控除を受けられなかった!」ということがあるとすごくもったいないので、ちょっとでも「これって医療費控除になるの?」と思ったら、ぜひ、調べて下さい。
ネットでもいいですが、辞書的にいろいろと調べられる書籍を今回は2つご紹介します。
まずは、こちらですが、医療費控除のことのみ書かれています。
この記事では伝えきれない、事例や申告書の書き方などもわかりやすく書かれています。
ネットで調べるよりも、確実な情報を的確にゲットできるよ。
こちらの本は、確定申告のことがかなり細かく書かれています。
読み進めるというよりは、辞書的な使い方をおすすめします。
医療費控除の記載は数ページしかありませんが、下記写真のように、「あれ?これって医療費控除の適用になる?」と悩んだことの答えが、○✖で視覚的にすぐわかり重宝します。
医療費控除だけでなく、事業所得、不動産所得、株や土地建物の分離課税などの申告がある方は、こちらの本がおすすめです。
1回買えば数年使えるよ。
この他に、医療費控除ができるものとして、健康保険組合が発行している「医療費の通知書」がありますが、こちらは注意することが結構あるので、また別の記事でお伝えしたいと思います。
なお、前年以前の医療費について控除忘れに気が付いた場合は、「更正の請求」(還付申告)をおすすめします。
「更正の請求」については、こちらの記事「【2021年確定申告】期間は?間違って申告してしまった場合の対応は?|還付申告は1月からOK 」をご参照ください。
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