確定申告ってばれなきゃ適当に申告しても大丈夫ですか?
本記事ではこんなお悩みを解決します。
確定申告作業が始まると、皆さん1度は「適当な申告をするとどうなるんだろう」とフッと頭をよぎるのではないでしょうか?
あまりにも処理することが多くて投げ出したくなる気持ち、良くわかります。(私もいつも同じ気持ちでコツコツ作業しています。)
もしくは、「わざと赤字にしよう」と考えてしまったときにもこんな疑問がわくかもしれませね。
そこで本記事では、適当に申告しても大丈夫なケースやそのデメリット(リスク)など、税務署勤務経験から実体験を元に分かりやすく解説しています。
ここで本記事の大前提をひとこと。
本記事では決して適当に申告することをおすすめしていません。
とは言え、実は税理士も適当に申告することがあります。
ただし、それはキチンとした根拠があってこそ。
適当に申告するにはもちろんデメリット(リスク)が多いです。
税理士は、確定申告を適当に申告するデメリットをキチンと理解した上で行動しています。
本記事では、そのデメリットの一部をわかりやすく具体例を挙げて解説しました。
- 確定申告を適当に申告してもいいケース
- 確定申告を適当に申告するデメリット
- 確定申告を適当に申告したことがばれたときの弊害
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確定申告を適当に申告しても大丈夫なケース
確定申告書は、キチンと正確に申告するのが納税者の義務であり、大原則です。
とは言え、確定申告を適当に申告しても大丈夫な場合もあります。
ここでいう「大丈夫」とは、「嘘がバレない」ということではなく、「税務署が文句を言わない」という意味です。
ここを間違えてほしくないのですが、本記事で出てくる「適当」とは、「嘘」という意味ではなく、「手を抜く」という意味だと理解して下さい。
適当に(手を抜いて)申告しても税務署から文句を言われないことってあるんですか?
これからお伝えするケースでは、税務署は税金の間違いの指摘をしてくることはありません。
つまり、間違った申告をしても、「税務署的にはOK」ということです。
ただし、税務署が「OK」と言っているということは、裏を返せば、税務署は間違った申告書を受理しても「損」ではないということです。
税務署が「損」をしていないということは、つまりは、納税者が「損」しているということ・・・。
「損」をするくらいなら、税理士を雇って申告した方が手元にお金が残ります。
とは言え、
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税理士に頼まず、自分で確定申告を適当にすることで多くのデメリット(リスク)もあります。
本記事では、そのデメリット(リスク)を、私が税務調査の立ち合いのお手伝いをした際に実際に経験した事例も交えて、わかりやすく解説しています。
何度も繰り返しになりますが、確定申告はキチンと申告するのが大前提です。
自分で適当に申告する場合は、それなりにデメリット(リスク)が多いので注意して下さい。
- 売上を多く経費を少なく申告するケース
- あとで修正申告書を提出するケース
いずれの場合も、確定申告期限ギリギリに使う最終手段と思って下さい。
申告書を作る最初の段階から「適当に申告すればいいや」と考えるのはおすすめしません。
適当に申告してもOKな場合①
売上を多く経費を少なく申告するケース
税務署は税金を多く納めてくれることに対しては、絶対に文句を言いません。
税務署は「申告された税金が納め過ぎなので還付しますよ~。」とは絶対に言いません。
もし、そういう連絡がきたら詐欺ですので注意して下さいね。
極論を言えば、銀行などの融資が欲しくて、売上を多く計上しても全く問題にしません。
ここでいう、売上を多く計上するということは「架空の売上」です。
売上の計上時期を操作し、売上を多くすることは厳しく罰せられるので注意して下さい。
売上の計上時期を操作することを「利益調整」といい、税務署が一番嫌う(つまり厳しく目を光らせる)行為です。
だからと言って、キチンと売り上げを整理せずに適当に「〇〇万円位かな~」はもちろんNGです。
大前提として、売上高だけはキチンと把握し申告する必要があります。
その上で、さらに多く売り上げを水増ししても税務署は文句をいいません。
なぜなら、売上が多ければその分、税金を多く払ってくれるからです。
この手法を取る際は、経費の計上を最低限にしてください。
税務署は経費の過大計上はかなりシビアにつついてきますので「売上を多く計上したのだから経費も多く計上しよう。」とは思わなないで下さい。
税務署は業界の利益率を見ています。
売上を多く計上し、あなたの事業が業界の利益率よりも高いようであれば税務調査の確率は下がります。
ただ、この手法、デメリットが2つあります。
1つ目のデメリットは、節税対策どころか、「税金を多く納めることになる」ことです。
売上を多く申告しているので、税金は多く納めることになります。
これが嫌なら、キチンと申告する必要があります。
2つ目のデメリットは、「税務調査の確率が上がる」ということです。
適当な申告書を提出すれば、税務署からは「税金を多く払ってくれるつもりはいいけど、そもそもその売上正しいの?」と思われます。
さらには「経費も正しいかどうかわからない。」と疑われ、税務調査対象になってしまいます。
ただし、キチンと売上を申告していれば、何の問題もないですよね。
さらに、多く売上げを申告しているとわかれば、「還付申告」になり、税務調査をした結果、税金を返す必要性がでてきてしまい、税務署からしたら踏んだり蹴ったりです。
税務調査をする前にはさまざまな情報収集もするので、人件費もかかっています。
だからこそ、税務署もタダでは帰れません。
なので、通帳などでちょっとでも不審な動きがあれば、そこを指摘してきます。
私が税務調査の立ち合いのお手伝いをした際は、「贈与」を指摘されることが少なくありませんでした。
税務調査の際は通帳を調べてきます。当然、隠し通帳のようなものも洗い出してきます。
そこで、よくわからない入金や出金があれば、もちろん問題になります。
私が経験した例では、事業資金として親に度々お金をかり、総額200万円ほど入金してもらったものも指摘されました。
事業資金として「借りたもの」だとしても、親子間なのでもちろん借用書はなく、贈与税の対象になりました。
親子間でも「借用書」があれば問題になりませんが、「利息を払っているか」が次の問題点として出てきます。
親子間でもお金の移動(貸し借り)は、税理士に相談することをおすすめします。
このように、税務調査が入れば、知らずに行ってしまっていた行為も、立派な脱税行為になってしまいます。
よく「自分はそんなにお金借りないし大丈夫」と言う方がいますが、少額でもたまると大きな金額になっていることも多いです。
疑われたくないなら、税務調査が入る余地のない申告書作成を心がけましょう。
適当に申告してもOKな場合②
後で修正申告書を提出するケース
実は、この手法、税理士さんが使う最終手段です。
顧問先には、提出期限ギリギリに資料を提出してくる人もいます。
中には、提出期限前日に資料がすべて揃うという方もいます。
そういった方には、了承の上、まずは今まとめられるだけまとめた申告書を提出してしまいます。
もちろん、そんな申告書は不備だらけです。
でも、とりあえず、体裁だけ整えて提出してしまいます。
なぜなら、提出期限を1日でも遅れると「無申告」扱いになり罰則的な追徴課税を課されるばかりでなく、お得な特典「青色申告」が取り消されることもあるからです。
このように「無申告」にならないために、まずは今できる範囲の申告書を提出し、キチンとした申告書が完成次第、「修正申告書」を提出するのです。
ただし、この方法にも「申告書が目立ってしまう(税務署の目に止まりやすくなる)」というデメリットがあります。
税理士もこの手段はできるだけ使いたくありません。
よって、資料をなかなか持って来てくれない顧問先の契約を解除することもあります。
そうなると「税理士がなかなか決まらない」という悪循環になるので気を付けましょう。
【関連記事】【本音を暴露!】税理士が顧客を断る理由5選|コロコロ税理士が変わると税務調査の対象にも(>_<)
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確定申告書を適当に申告するとばれる?|ばれたらどうなるの?
確定申告書を適当に申告しても、収入が少ない内はバレる可能性は低いかもしれませんが、「0」ではありません。
意外と簡単にばれることもあります。
(申告漏れがばれる仕組みについては、「無申告がばれる原因8選」で詳しく解説しています。)
「少額なら大丈夫じゃない?」と思われる方もいますが、意外に細かいところをつついてくることもあります。
例えば、あなたが主婦(夫)や学生などで扶養に入っている場合、あなた自身の売上が少なくても、扶養を外れるかどうかという境目であれば、税務署からの問い合わせがくる可能性は高くなります。
もちろん、あなた自身から取れる税金は少ないかもしれませんが、扶養してくれている配偶者や親から税金を取ることができます。
>>【家族への影響もあり!】アルバイトやアフィリエイトで主婦・学生が扶養を外れる条件をわかりやすく解説
私が経験した一番最悪のパターンは、大学生のお嬢さんが夜のアルバイトをしていた分の申告漏れがあり、それをお父様の会社に「お嬢さんは収入があるので扶養にはならないのではないか」と問い合わせがあったケースです。
お父様は会社で恥をかいたでしょう。
お父様の収入も高かったので、税金や追徴課税がかなりかかりました。
このケースでの税務署の標的は、お嬢様ではなくお父様の方です。
実は、税務署にも摘発の流行りがあるらしく(公表していませんが・・・)、このケースが続いた時期がありました。
「扶養」に入っている方は特に申告は慎重にしましょう。
また、税務署は、あえて2~3年泳がすことがあります。
泳がすことで、数年分まとめて税務調査で申告漏れを指摘すれば、1回の税務調査で多くの税金を徴収することができます。
税務署からしたら、数年分の延滞税も合わせて徴収することができるので、効率的ですよね。
ですので、「1年、2年大丈夫だからこのまま行ける!」とは思わないで下さい。
また、ネットの情報には、違法性のある「裏ワザ」的なものもかなりありますが、税務署もその辺はネットで情報を入手しています。
その「裏ワザ」が悪質であればあるほど、よく検索し、読まれている情報であればあるほど、悪質な裏ワザに対する対策は練ってくるので、くれぐれもSNS含むネットでの情報収集のには気を付けましょう。
そもそも「ばれる」か「ばれないか」ではなく、「義務を果たす」か「果たさないか」ですので、キチンとした申告が必要になります。
もし、不正がばれたら、まずは税務署から手紙(ハガキ)で「お尋ね」や電話がかかってきます。(詳しくは「【解決策あり!】税務署からのお尋ねや電話|無視したらどうなる? 」で記載しています。)
その後、税務署判断で税務調査が行われます。
税務調査の結果、「過少申告」と判断されれば、罰金としての意味合いのある「追徴課税」が課されます。
「過少申告」になれば、住民税や国民健康保険料も増えます。
住民税や国民健康保険料にも追徴課税がありますので、影響は大きくなります。
先程も少し触れましたが、扶養に入っている方は、扶養者(扶養してくれている人)にも同様の処置がとられますので、注意して下さい。
追徴課税については「追徴課税・加算税ってなに?税率は?時効は?|住民税・社会保険にも影響 」で記載しています。
まとめ:適当に確定申告しても大丈夫なケースはある|ただし、デメリットも多いので慎重に!
確定申告書には提出期限があります。
その提出期限を1秒でも過ぎると、「無申告」扱いとなり、追徴課税の対象となるばかりでなく、青色申告などのお得な特典が受けられなくなります。
確定申告書の提出がギリギリになる方は、申告期限に注意して下さい。
(詳しくは「申告期間過ぎたらどうなる?|税務署が閉まっても期限内申告にする方法 」で記載しています。)
申告期限ギリギリになると、「もう適当でいいや!」という気持ちになりますが、その「適当」もポイントとデメリットをキチンと理解して行動に移しましょう。
切羽詰まって「適当」を選択するくらいなら税理士に丸投げしてしまいましょう。
その方が、税理士報酬を払っても税金や追徴課税よりは「得」をすることが多いですし、なにより、税務調査の確率もグンと下がります。
手間も省けるので一石二鳥ですね。
「申告期限に間に合わない」「適当に申告してしまえ」と考えたときは税理士に依頼するのがベストです。
申告費用も次の申告の費用になります。
税理士に頼むデメリットとしては、
- 探す手間がかかる
- 費用がかかる
があげられますが、費用は次回の確定申告の経費になりますし、税理士の相見積をすれば、かなり抑えることができます。
探す手間については、税理士紹介会社が無料で探してくれるので便利です。
次に税理士に頼むメリットとしてあげられるものですが、実は結構あります。
- 申告の手間が省ける
- 最大限の節税対策をした申告書を作ってくれる
- 税理士お墨付きの申告書なので、税務調査の確率がグンと下がる
- 自分の仕事に集中できる
税理士さんの探し方については、「【税理士の探し方がわからない人必見】押さえるべきポイントと探し方を伝授! 」で詳しく解説してます。
特におすすめなのは、税理士紹介会社で無料で税理士を探してもらう方法です。
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その中でも、税理士紹介エージェントは厳選された税理士さんを紹介してくれるのでおすすめです。
ですが、厳選されている分、登録税理士数が少ないというデメリットも・・・。
特に、新幹線が通っていないような地方の方は、登録者数NO.1の税理士ドットコムがおすすめです。
おすすめの税理士紹介会社については下記で記事にしています。
さらに税理士費用を下げたい方や、自分でできるだけ効率的に申告したい方は、会計ソフトを使うと便利です。
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👉『freeeの特徴・料金・口コミ』で詳しく説明しています。 - マネーフォワードクラウド
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【個人用】
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早めに対策するれば、できる節税対策も増えます。節税対策ができれば、おのずと納める税金も少なくなります。
【完全保存版】個人事業主の節税|簡単にできる裏ワザをわかりやすく解説!
確定申告書は適当に申告すれば、手間や時間の節約ができますが、それなりにリスクも伴います。
あまりにも適当な申告をしていると、いざ税理士に依頼しようと思っても断られる確率が高くなります。
【関連記事】【本音を暴露!】税理士が顧客を断る理由5選|コロコロ税理士が変わると税務調査の対象にも(>_<)
どうせ申告しなければならないのであれば、その手間や時間節約のために、税金のプロである税理士に依頼することが一番です。
もし、簡単な申告であれば、会計ソフトを駆使するのもいいでしょう。
その際、わからないことは税務署に問い合わせればいろいろと教えてくれます。
ただし、税務署では「一般的」で「最低限」のことしか教えてくれません。
あなたにあった節税対策などは聞くことができないというデメリットもあります。
【匿名でOK!】税務署への電話相談|メリット・デメリットを実体験を元に解説
自分で申告書を作るにしても、税理士に依頼するにしてもそれぞれメリット・デメリットがあります。
確定申告はみんながめんどくさいものです。
ですが、めんどくさいながらも楽ができる対策もあります。
>>【確定申告めんどくさい・・・】あるある10選|「楽」ができる対策あり!
確定申告書作成は、いかにして手を抜いて正確な申告ができるかが、カギです。
申告書作成に費やす時間を事業に費やす方が、結果、手元にお金が残ります。
そんな申告だからこそ、利用できるものは利用し、早めの対策をとりましょう!